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自閉症 もうひとつの見方  新刊

「自分自身」になるために

自閉症 もうひとつの見方

自閉症の子どもを一人の人間として捉えなおし、その特性を活かしつつ共に豊かな人生を得る方法を提示する。

著者 バリー・M・プリザント
トム・フィールズ-マイヤー
長崎 勤 監訳
吉田 仰希
深澤 雄紀
香野 毅
仲野 真史
浅野 愛子
有吉 未佳
ジャンル 障害 > 発達障害
出版年月日 2018/07/10
ISBN 9784571420665
判型・ページ数 A5・296ページ
定価 本体3,000円+税
 

目次

イントロダクション 自閉症のもうひとつの見方

第Ⅰ部 自閉症を理解する
 第1章 「なぜ」と問う
  調整不全という困難
  対処方略と調整行動
  調整の要素としての人
  行動を理解することの重要性
  どのように大人は調整不全を引き起こし得るのか
  耳を傾けることの力と信頼を築くこと

 第2章 耳を傾けること
  エコラリアに対する見方を変える
  エコラリアを理解するようになった経緯
  コミュニケーションの代替手段
  家族特有の言語
  学習方略としてのエコラリア
  耳を傾けることはコミュニケーションを促す

 第3章 熱中
  熱中を足場にする
  熱中を呼び起こすもの
  洗車場の王様と注目に値する情熱の物語
  つながりを築くために興味を生かす
  人に対する熱中
  熱中がトラブルの原因になるとき
  「時と場所」を教えること
  強みを築くこと

 第4章 信頼、おそれ、コントロール
  信頼の障害
  身体への信頼
  世界への信頼
  人々への信頼
  おそれの役割
  子どもがおそれを克服するのを助ける
  コントロール おそれと不安に対する自然な反応
  どのように子どもはコントロールを働かせようとするのか
  関係性におけるコントロール
  信頼を築く

 第5章 情動的記憶
  情動的記憶の影響
  いかに記憶が行動を説明するか
  あらゆることが引き金になり得る
  PTSDから得られる教訓
  どのように情動的記憶が問題かどうかを見分けるか?
  情動的記憶への対処の支援
  肯定的な情動的記憶を創出する

 第6章 社会的な理解
  社会的ルールを学ぶことの困難
  社会的状況を読むことの難しさ
  社会的ルールを教えることの限界
  ルールに従うというのは紛らわしいことでもある
  直接的であることの重要性
  誠実さが最善の策とは限らない
  誤解のストレス
  社会的理解と学校
  情動を理解する
  誤った情動の教え方
  社会性を教えるということ、そのゴールはどこなのか
  暗黙の了解のもつ役割

第Ⅱ部 自閉症と生きる
 第7章 「イットをつかむ」ために必要なこと
  実践における「イット・ファクター」
  「イットをつかんでいる」先生
  イットのない人との遭遇
   ★イットのない人は「欠陥チェックリスト」思考をする
   ★イットのない人は子どもよりも計画に注意を払う
   ★イットのない人は子どもの可能性ではなく、子どもの評判に注目する
   ★イットのない人は支援するよりもコントロールしようとする
   ★イットのない人は親の希望や夢に無関心である
  自分の役割を知ることの重要性

 第8章 仲間から得られる知恵
  親はエキスパートである
  自分の感性を信じ、直感に従うこと
  コミュニティを見つけること
  楽観的であること
  信じるものをもつこと
  自分の気持ちを受け入れて表現すること
  攻撃的でなく、適切に主張すること(その違いを知ること)
  価値ある戦いを選ぶこと
  ユーモアを見出すこと
  敬意を求めること
  エネルギーをどこに向けるか

 第9章 真のエキスパート
  ロス・ブラックバーン「人付き合いはしない」
  マイケル・ジョン・カーリー「私たちは自分たちに何ができるのかを聞き知る必要がある」
  スティーブン・ショア「彼らは私を受け止めてくれた」

 第10章 長期的な視点
  ランドール家の人々「チャンスを与えられれば、アンディはそれによって進むのです」
  コレイア家の人々「マットはいかに生きるかについて教えてくれます」
  ドミング家の人々「私たちは直感に従うべきです」
  カナ家の人々「実現させるために前面に立たなければならないのです」

 第11章 英気を養う
  回復という疑問
  家族が違えば、夢も異なる
  スモールステップ、視点の切り替え
  楽しみ・喜びと自己感、それとも学業の成功?
  自己決定の重要さ

 第12章 多くの人が寄せる質問
  ★高機能自閉症か低機能自閉症かどう識別するのか? アスペルガー障害についてはどうか?
  ★自閉症のある子どもを助けるための好機は5歳で終わると聞いたことがある。その後では遅すぎるのか?
  ★自閉症のある人の中には、多動のように見える人もいれば、無気力なように見える人もいる。それをどう説明する?
  ★自閉症のある子どもを助けるためにできる最も重要なことは何か?
  ★人懐っこい子どもも、まだ自閉症をもっている?
  ★子どもが人前で奇妙な行動を示しているとき、知らない人からの刺さるような視線に耐えるのがひどくストレスである。どうすべき?
  ★子どもに自閉症があると伝えるのに最適な時はいつか?
  ★自閉症のある子どもに「自己刺激」をさせることは間違いか?
  ★通常のクラス、固定式の特別教育のクラス、あるいは私立学校、自閉症のある子どもが学ぶのによりよいのは?
  ★セラピーが多すぎるというようなことはあるか?
  ★自閉症のある子どもを教えようとする気のない、準備不足の先生やセラピストにどう対処したらよいか?
  ★話すことに支障のある多くの子どもは、代わりにiPadや他の機器、あるいは絵画シンボルシステムやサイン言語などのローテクの選択肢を使ってコミュニケーションを学ぶ。それは話すことを学ぶのを妨げないのか?
  ★きょうだいは自閉症のある子どもの人生においてどんな役割を果たすべきか?
  ★自閉症は離婚につながるか?

参考となる情報の案内
SCERTSモデルについて


[著者紹介]
バリー・M・プリザント(Barry M. Prizant, Ph.D.)
 バリー・M・プリザント博士。CCC-SLP(米国音声言語聴覚協会認定言語療法士)。自閉症に関して世界をけん引する影響力のある専門家の1人。49の州と20以上の国で、数百のセミナーや基調講演を行っている。ブラウン大学の特任教授であり、その大学の医学部に勤務するとともに、二つの大学で終身在職資格をもっている。ブラッドレイ病院のコミュニケーション障害部門の創設理事と、アメリカ国立衛生研究所の自閉症に関する二つの国家的科学委員会の委員も務めた。
 1998年から、プリザント博士は、Childhood Communication Servicesを開業し、国内外の100以上の校区でコンサルタントをしてきた。数千の親だけでなく、第一線の教育者、政策担当者、官僚に助言をしてきた。1995年から年1回リトリートを共同企画し、自閉症のある子をもつ数百の親を引き寄せている。また、国際的に有名な専門家とロードアイランド州で2日間にわたる自閉症シンポジウムを主催している。
 プリザント博士は、自閉症の中核的困難に取り組む包括的アプローチであるSCERTS(社会コミュニケーション:Social Communication、情動調整:Emotional Regulation、交流型支援:Transactional Support)モデルの第一著者である。多数の学術的な論文や章の著者であり、プリザント博士は「Honors of the American Speech-Language-Hearing Association」「Princeton University - Eden Foundation Career Award in Autism」「Divine Neurotypical Award of the Global and Regional Asperger Syndrome Partnership」の受賞者でもある。ロードアイランド州のクランストンに、妻のイレーヌ・マイヤー博士と10代の息子と生活している。

トム・フィールズ-マイヤー(Tom Fields-Meyer)
 トム・フィールズ-マイアーは、National Jewish Book Awardの最終選考作品である回顧録『Following Ezra: What One Father Learned About Gumby, Otters, Autism, and Love from His Extraordinary Son』の著者である。『People』の以前の編集委員であり、共著者の本が多数あり、その記事やエッセーは『The New York Times Magazine』『The Wall Street Journal』『Los Angeles Times』で見られる。妻のショーン・フィールズ-マイヤーと息子たちとロサンゼルスで生活しており、UCLAエクステンションのライタープログラムで教壇に立っている。

[訳者一覧]※肩書きは初版刊行時のものです
長崎 勤  実践女子大学生活科学部 教授
吉田仰希  岩手県立盛岡みたけ支援学校奥中山校 教諭
深澤雄紀  静岡県立静岡北特別支援学校 教諭
香野 毅  静岡大学教育学部 教授
仲野真史  東京学芸大学附属特別支援学校 教諭
浅野愛子
有吉未佳

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内容説明

なぜ自閉症の子どもは反復行動をやめないのか。何に喜び何を恐れるのか。著者が長年のキャリアのなかで会得した自閉症への深い理解に基づいた、一緒に生きる方策が満載の一冊。

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