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6 少年非行 (これからの対人援助を考える くらしの中の心理臨床)

6 少年非行

学校は元より相談機関、福祉施設、司法、医療の現場での21事例を通して非行少年を支える心理援助を考える。

著者 野村 俊明 監・編
青木 紀久代
堀越 勝
髙田 治
大塚 斉
ジャンル 心理 > 臨床心理
シリーズ 心理 > これからの対人援助を考える くらしの中の心理臨床
出版年月日 2019/06/15
ISBN 9784571245565
判型・ページ数 A5・192ページ
定価 本体2,000円+税
 

目次

第I部 事例編
 第1章 教 育
  事例1 小学校
      ――発達の特性を背景にした万引きの事例
  事例2 中学校
      ――非行事例における学校臨床心理士の貢献
  事例3 高等学校
      ――発達障害のある生活困窮世帯の女子生徒
  事例4 特別支援学校
      ――女子生徒に性的いたずらをした知的障害のある高校生
  事例5 教育相談所 男子事例
  事例6 教育相談所 女子事例
      ――愛着形成の不全を背景とした女子非行の事例
 第2章 地域相談機関
  事例7 少年サポートセンター 男子事例
      ――暴力や不良行為を繰り返していた中学生男子への支援
  事例8 少年サポートセンター 女子事例
      ――満たされなさからつながった福祉犯被害
  事例9 児童相談所
      ――万引きを繰り返す小5 男児の事例
 第3章 福祉施設
  事例10 児童自立支援施設 男子事例
      ――見守られるなかでの前向きな衝突
  事例11 児童自立支援施設 女子事例
      ――愛着関係の問題に加え、性虐待が隠れていた女子児童
  事例12 児童自立支援施設 性加害治療
      ――生活での育ちに軸足を置いた支援
  事例13 児童心理治療施設 小学生事例
      ――“反省する”がまた繰り返してしまう多動性障害を抱えた児童
  事例14 児童心理治療施設 中学生事例
      ――強い自己否定を抱えながら非行行動を呈した女子
 第4章 司 法
  事例15 少年鑑別所(法務少年支援センター)
      ――家庭での緊張感のはけ口としての問題行動
  事例16 少年院
      ――寂しさと被害感からの立ち直り
  事例17 医療少年院
      ――統合失調症から複雑性PTSD という見立てに変更した架空例
  コラム 非行と家族支援
      ――家庭裁判所の取り組み
 第5章 医 療
  事例18 精神障害の絡んだ非行・暴力
      ――気分障害を発症していた事例
  事例19 発達障害の絡んだ非行・暴力
      ――非行の背景に軽度精神遅滞と発達障害(自閉スペクトラム症および多動性障害)を抱えた少年
  事例20 発達障害と知的障害の絡んだ事例
      ――非行の背景に発達障害(自閉スペクトラム症)と境界知能を抱えた少年
  事例21 甲状腺機能亢進症の非行少年
      ――身体疾患と少年非行

第Ⅱ部 理論編
 1 少年非行の動向
 2 非行とアセスメント
 3 精神障害と非行
 4 知的障害、発達障害と非行
 5 アディクションと非行

資料 少年事件手続きの流れ


[監修者/編者紹介]※初版刊行時のものです
野村俊明(のむら・としあき)
日本医科大学医療心理学教室教授。医学博士。精神保健指定医・精神科専門医・精神科指導医・臨床心理士。主な著書に『非行精神医学──青少年の問題行動への実践的アプローチ』(共著、医学書院、2006年)、『生命倫理の教科書──何が問題なのか』(共編著、ミネルヴァ書房、2014年)など。

青木紀久代(あおき・きくよ)
白百合心理・社会福祉研究所所長。博士(心理学)。臨床心理士。主な著書に『いっしょに考える家族支援──現場で役立つ乳幼児心理臨床』(編著、明石書店、2010年)、『社会的養護における生活臨床と心理臨床』(共編著、福村出版、2012年)など。

堀越 勝(ほりこし・まさる)
国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センターセンター長。クリニカル・サイコロジスト(マサチューセッツ州)。主な著書に『精神療法の基本──支持から認知行動療法まで』(共著、医学書院、2012年)、『ケアする人の対話スキルABCD』(日本看護協会出版会、2015年)など。

髙田 治(たかだ・おさむ)
川崎こども心理ケアセンターかなで施設長。臨床心理士。主な著書に『子どもの心をはぐくむ生活──児童心理治療施設の総合環境療法』(共編著、東京大学出版会、2016年)、『心理援助のネットワークづくり──〈関係系〉の心理臨床』(共著、東京大学出版会、2008年)など。

大塚 斉(おおつか・ひとし)
社会福祉法人武蔵野会武蔵野児童学園主任。臨床心理士。家族心理士。公認心理師。2010年東京都立大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士課程単位取得退学。2003年より現施設に関わり、子どもの虹情報研修センター非常勤研究員との兼務を経て、2010年より常勤。


[執筆者一覧]※所属は初版刊行時のものです
相澤林太郎 国立武蔵野学院
上野綾子  明神下診療所
鵜養美昭  日本女子大学名誉教授
大塚 斉  編者
奥村雄介  東日本成人矯正医療センター
小柳紘介  国立きぬ川学院
佐藤美空  県立児童自立支援施設
島袋高子  国立病院機構琉球病院
少年相談員 神奈川県警察少年相談・保護センター
鈴木晶子  インクルージョンネットかながわ
髙田 治  編者
高野久美子 創価大学教育学部
田渕賀裕  東日本少年矯正医療・教育センター
土佐裕子  大阪家庭裁判所
富田 拓  網走刑務所医務課
成瀬暢也  埼玉県立精神医療センター
野村俊明  監修者・編者
平松真治  児童心理治療施設
森野百合子 東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科
吉川恭世  貴船原少女苑
渡邉 悟  徳島文理大学人間生活学部
渡邊 忍  日本福祉大学社会福祉学部

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内容説明

少年の逸脱行動を彼らの内面のもがきとして捉え、地域から排除するのではなく地域で支える心理援助の必要性を、21の実践事例と臨床に即した理論で示す。コラムも収録。

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